【時事解説】格差拡大に向かう財務諸表 その1 ~法人税申告決算は大阪の福永会計事務所~ |
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【時事解説】格差拡大に向かう財務諸表 その1
記事提供者:(株)税務研究会 税研情報センター
近年、格差拡大論が盛んです。
これは個人間の格差拡大の話ですが、ここでは少し見方を変えて、
財務諸表の格差拡大について考えてみましょう。
本コラムで言いたいことは、
「財務諸表が格差拡大を促している」ということではなく、
「財務諸表は格差拡大を先鋭的に表示するように変わってきている」
ということです。
資産価額とは何なのでしょう。
そんなことは自明のことだといわれるかもしれません。
一般の消費者の感覚からすれば、資産価額とは売買する価格、
つまり、その資産を実際購入した価格か売ることができる価格です。
企業会計でも以前はこれで十分でした。
この考え方によれば、資産価額は資産を所有する企業の外で決められるものであり、
企業自体でどうこうすることのできないものでした。
しかし、近年の考え方は違います。
資産価額は所有する企業の収益力により変わるとする 会計基準が多くなってきています。
たとえば、減損会計では、固定資産の価額には将来 その資産が生む収益力が反映されると考えます。
収益力が落ちれば、固定資産価額を落とすのが減損会計です。
こうなると、資産の評価は客観的なものさしでは測れません。
まったく同じアパートを所有していたとしても、
所有者の賃借人を集める能力に応じて資産の評価額は変わってきます。
これは何もアパートに限るものではなく、工場でも店舗でも同様です。
また、税効果会計でも、収益力の高い会社ほど、
繰延税金資産という資産を計上できる可能性が高まります。(つづく)
(記事提供者:(株)税務研究会 税研情報センター)
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